初級者
数学Ⅱ:式と証明
-
ガロア ”僕にはもう時間が無い”
¶式と証明
☆四則計算
\(\displaystyle \frac{A}{B}=\frac{A\times C}{B\times C}=\frac{A\div C}{B\div C}\) \((C\neq0)\) \(\displaystyle \frac{A}{B}\times\frac{C}{D}=\frac{A}{B}\div\frac{D}{C}=\frac{AC}{BD},~\frac{A}{C}\pm\frac{B}{C}=\frac{A\pm B}{C}\)
○多項式の割り算
多項式の割り算について,例えば\(x^{3}+x^{2}-3x+2\)を\(x^{2}-2x+4\)で割ったときの商や余りについては次のように求める.
\(A\)を割られる元の式,\(B\)を割る元の式,\(C\)を商,\(D\)を余りとする.

\(A=BC+D\)について,\(B\)の次数より\(D\)の次数のほうが小さくなった(\(Bの次数>Dの次数\))ときに計算ができなくなるので,割り切れたことになる.
※組み立て除法という表現方法で割り算する方法もある.
☆恒等式…どんな値を代入しても成り立つ等式
1,代入して決める
例 \(ax^{2}+bx^{2}+c=0\)が\(x\)についての恒等式の時,\(a=b=c=0\)であることを示せ.
\(x\)に何を代入しても成り立つので,\(x=0\)を代入すると,c=0
\(x=\pm1\)を代入すると,\(a\pm b+c=0\).連立方程式を解けば,これより\(a=b=c=0\)が求められる.
今後はこの例を使ってよい.
2,変形して決める
例 \(ax^{2}+bx+c=(2b+c)x^{2}+(c+4)x+3a\)が\(x\)についての恒等式の時,\(a,b,c\)の値を求めよ.
変形すると,\((a-2b-c)x^{2}+(b-c-4)x+(c-3a)=0\)
ここで1の例を使うと,\(a-2b-c=0,b-c-4=0,c-3a=0\)これより,\(a=-1,b=1,c=-3\)
☆等式・不等式の証明
○絶対値
\(a≧0\)のとき,\(|a|=a\),\(a<0\)のとき,\(|a|=−a\)
\(|ab|=|a||b|\),\(\left|\displaystyle \frac{a}{b}\right|\)=\(\displaystyle \frac{|a|}{|b|},|a|^{2}=a^{2}\)
○等式の証明
1,片方を変形してもう片方の式を導く.
2,片方からもう片方を引き0にする.
3,条件を使う
4,比例式を使う
例 \((a+b+c)(a^{2}+b^{2}+c^{2}-ab-bc-ca)=a^{3}+b^{3}+c^{3}-3abc\)を示せ.
1,左辺=\(a^{3}+a(b^{2}+c^{2}-ab-ca)+b^{3}+b(a^{2}+c^{2}-ab-bc)+c^{3}+c(a^{2}+b^{2}-bc-ca)-3abc\)
\(=a^{3}+b^{3}+c^{3}-3abc\)
例 \((a^{2}+b^{2})(c^{2}+d^{2})=(ac+bd)^{2}+(ad-bc)^{2}\)を示せ.
2,右辺-左辺=\(\{(ac+bd)^{2}+(ad-bc)^{2}\}-(a^{2}+b^{2})(c^{2}+d^{2})\)=\((a^{2}c^{2}+b^{2}d^{2}+a^{2}d^{2}+b^{2}c^{2})-(a^{2}c^{2}+a^{2}d^{2}+b^{2}c^{2}+b^{2}d^{2})=0\)
例 \(a+b+c=0\)のとき,\(a^{3}+b^{3}+c^{3}=3abc\)を示せ.
3,条件式から\(c=−a−b\)として,\(c\)を消去する.
\(a^{3}+b^{3}+c^{3}=-3a^{2}b-3ab^{2},~ 3abc=-3a^{2}b-3ab^{2}\).以上より,\(a^{3}+b^{3}+c^{3}=3abc\)
例 \(\displaystyle \frac{a}{b}=\frac{c}{d}\)のとき,\(a+b+c+d=\displaystyle \frac{d}{b}(a+b)+\frac{b}{d}(c+d)\)を示せ.
4,\(\displaystyle \frac{a}{b}=\frac{c}{d}=k\) (これを比例式という)とおくと,\(a=bk,c=dk\).これより,\(\displaystyle \frac{d}{b}(a+b)+\frac{b}{d}(c+d)=d(k+1)+b(k+1),~a+b+c+d=b(k+1)+d(k+1)\)
以上より,\(a+b+c+d=\displaystyle \frac{d}{b}(a+b)+\frac{b}{d}(c+d)\)となる.
○不等式の証明
\(a,b,c\)を実数とする.
1,\(a>b,b>c⇒a>c\)
例 \(5>3,~3>1⇒5>1\)
\(a>b⇒a+c>b+c,~a−c>b−c,~a−b>0\)
例 \(5>3⇒4>2\)
\(a>b,c>0⇒ac>bc\),\(\displaystyle \frac{a}{c}>\frac{b}{c}\)
例 \(6>3⇒2>1\)
\(a>b,c<0⇒ac<bc\),\(\displaystyle \frac{a}{c}<\frac{b}{c}\)
例 \(−3>−5⇒3<5\)
2,\(a^{2}+b^{2}\geqq 0\),等号成立は\(a=b=0\)
例 \(a^{2}+b^{2}+c^{2}\geqq ab+bc+ca\)を示せ.
左辺-右辺=\(a^{2}+b^{2}+c^{2}-ab-bc-ca=\displaystyle \frac{1}{2}\{(a-b)^{2}+(b-c)^{2}+(c-a)^{2}\geqq 0\)
等号成立は\(a=b=c\)
\(a,b≧0\)のとき,\(a^{2}\geqq b^{2}⇔a\geqq b\)
例 \(a,b\geqq;0\)のとき,\(\sqrt{a}+\sqrt{b}\geqq\sqrt{a+b}\)を示せ.
\((\sqrt{a}+\sqrt{b})^{2}-(\sqrt{a+b})^{2}=(a+2\sqrt{ab}+b)-(a+b)=2\sqrt{ab}\geqq;0\)
よって,\((\sqrt{a}+\sqrt{b})^{2}\geqq(\sqrt{a+b})^{2}\)
ここで,\(\sqrt{a}+\sqrt{b}\geqq;0 \sqrt{a+b}\geqq;0\)なので,二乗をそのまま外して,\(\sqrt{a}+\sqrt{b}\geqq\sqrt{a+b}\)となる.
3,\(|a|-|b|\leqq|a+b|\leqq|a|+|b|\) (三角不等式)
証明
\(|ab|\geqq ab,ab\geqq-|ab|\)となるが\(a,b\)はなんでもよい.
二乗したものを引く.\((|a|+|b|)^{2}-(|a+b|)^{2}=(a^{2}+2|ab|+b^{2})-(a^{2}+2ab+b^{2})=2(|ab|-ab)\geqq 0\)
\((|a+b|)^{2}-(|a|-|b|)^{2}=(a^{2}+2ab+b^{2})-(a^{2}-2|ab|+b^{2})=2(ab+|ab|)\geqq 0\)
4,\(a,b>0\)のとき,\(\displaystyle \frac{a+b}{2}\geqq\sqrt{ab}\),等号成立は\(a=b\) (相加平均相乗平均の大小関係)
証明
\(\displaystyle \frac{a+b}{2}-\sqrt{ab}=\frac{1}{2}(a-2\sqrt{ab}+b)=\frac{1}{2}(\sqrt{a}-\sqrt{b})^{2}\geqq 0\)
よって\(\displaystyle \frac{a+b}{2}\geqq\sqrt{ab}\).また等号成立は\((\sqrt{a}-\sqrt{b})^{2}=0\)から\(a=b\)である.
☆剰余の定理・因数定理
多項式の割り算の例で\(A=BC+D\)で表すと,\(x^{3}+x^{2}-3x+2=(x^{2}-2x+4)(x+3)-x-10\)となる.
ここで,\(A=A(x)\)とおく.ここで,\(x=−3\)を代入すると,\((x^{2}-2x+4)(x+3)=0\)となるので,\(A(−3)=x^{3}+x^{2}-3x+2=-x-10=-7\)となる.
つまり,多項式の余りを求めるときについて,\(A(x)\)を\(C(x)\)=\(x−a\)となる\(C(x)\)で割ったときの余りは\(A(a)=D\)となる.
同様に\(C(x)=ax+b\)のときは\(A\left(-\displaystyle \frac{b}{a}\right)=D\)となる.(剰余の定理)
例 \(A(x)=x^{2}+ax+b\)で,\(x-2\)で割った余りは3,\(x-5\)で割った余りは−3となるとき,\(a,b\)を求めよ.
\(A(2)=4+2a+b=3,~ A(5)=25+5a+b=−3\).この連立方程式を解けば,\(a=−9,b=17\)
また余りが0になったとき,つまり\(D=0\)となったときは\(A(x)\)が因数分解できる.(因数定理)
例 \(x^{3}-2x^{2}-x+2\)を因数分解せよ.
A(x)=\(x^{3}-2x^{2}-x+2\)とおく.\(x=1\)を代入すると,\(A(1)=0\)となるので,\(x−1\)で割ると,\(A(x)=(x^{2}-x-2)(x-1)\)となる.また,\(x^{2}-x-2=(x+1)(x-2)\)となるので,
\(A(x)=x^{3}-2x^{2}-x+2=(x-2)(x-1)(x+1)\)
※予想される因数は一般的に定数/最大次数の係数となる.つまり,\(ax^{3}+bx^{2}+cx+d\)の予想因数は\(\displaystyle \frac{dの約数}{aの約数}\)である
¶複素数
いままでは数の範囲として実数までであったが,今後は虚数を含めた複素数を範囲とする.
まず虚数についてだが,\(i^{2}=-1\)を定義として,\(a+bi,(b\neq0)\)を数としたものをいう.\(a\)を実部,\(b\)を虚部という.
\(a=0\)の時を純虚数といい,\(b=0\)の時を実数という.
○複素数の相等・計算
相等 \(a+bi=c+di⇔a=c,b=d\)
加法 \((a+bi)+(c+di)=(a+c)+(b+d)i\)
減法 \((a+bi)−(c+di)=(a−c)+(b−d)i\)
乗法 \((a+bi)(c+di)=(ac−bd)+(ad+bc)i\)
除法 \(\displaystyle \frac{c+di}{a+bi}=\frac{(c+di)(a-bi)}{(a+bi)(a-bi)}=\frac{ac+bd}{a^{2}+b^{2}}+\frac{ad-bc}{a^{2}+b^{2}}i\)
例
\(a+3+bi−2i=0⇔(a+3)+(b−2)i=0⇔a=−3,b=2\)
\(2+6i+5−i=(2+5)+(6−1)i=7+5i\)
\((3+2i)(4−i)=12-3i+8i-2i^{2}=12+(−3+8)i−2(−1)=14+5i\)
\(\displaystyle \frac{4i}{2+i}=\frac{4i(2-i)}{(2+i)(2-i)}=\frac{8i-4i^{2}}{4-i^{2}}=\frac{8i+4}{5}\)
○平方根
\(\sqrt{~~}\)の中身がマイナスの時,虚数単位\(i\)をつかってあらわすことができる.
\(a>0\)のとき,\(\sqrt{-a}=\sqrt{a}i\)となる.
例
\(\sqrt{-3}=\sqrt{3}i\)
※計算のときは\(a<0,b<0\)のとき,\(\sqrt{a}\sqrt{b}=\sqrt{ab}\),\(a>0,b<0\)のとき,\(\displaystyle \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}=\sqrt{\frac{a}{b}}\)が成り立たない.計算する前に虚数単位\(i\)をつかってあらわしてから計算すること.
例
\(\sqrt{-2}\sqrt{-5}=\sqrt{2}i\cdot\sqrt{5}i=\sqrt{10}i^{2}=-10\)
\(\displaystyle \frac{\sqrt{5}}{\sqrt{-3}}=\frac{\sqrt{5}}{\sqrt{3}i}=\frac{\sqrt{5}i}{\sqrt{3}i^{2}}=-\frac{\sqrt{5}i}{\sqrt{3}}\)
○二次方程式の解の公式と判別式
二次方程式\(ax^{2}+bx+c=0\)の解は,\(x=\displaystyle \frac{-b\pm\sqrt{b^{2}-4ac}}{2a}\)である.これは実数解か虚数解を表している.これを判断するのに判別式という式を使う.判別式は\(D=b^{2}-4ac\)と表す.
\(D>0\)⇔異なる2つの実数解をもつ.\(D=0\)⇔重解をもつ.\(D<0\)⇔異なる2つの虚数解をもつ.
※二次方程式で\(ax^{2}+2b^{\prime}x+c=0\)の解は\(x=\displaystyle \frac{-b^{\prime}\pm\sqrt{b^{\prime 2}-ac}}{a}\),判別式は\(D^{\prime}=b^{\prime 2}-ac\)となる.
※\(a+bi\)と\(a−bi\)を互いに共役な複素数という.実は,二次方程式で異なる2つの虚数解は共役な複素数となる.
例
\(2x^{2}+3x+5=0\)の解は\(x=\displaystyle \frac{-3\pm\sqrt{3^{2}-4\cdot 2\cdot 5}}{2\cdot 2}=\frac{-3\pm\sqrt{31}i}{4},D=3^{2}-4\cdot 2\cdot 5=-31<0\)
\(3x^{2}-4x+7=0\)の解は\(x=\displaystyle \frac{-(-2)\pm\sqrt{(-2)^{2}-3\cdot 7}}{3}=\frac{2\pm\sqrt{17}i}{3},D=-17<0\)
例
\(x^{2}-2ax+(4a^{2}-4a-1)=0\)の解について
\(\displaystyle \frac{D}{4}=D^{\prime}=(-a)^{2}-(4a^{2}-4a-1)=-3a^{2}+4a-1=-(3a-1)(a-1)\)
よって\(D>0\)つまり,\(\displaystyle \frac{1}{3}<a<1\)のとき,異なる2つの実数解をもつ.
\(D=0\)つまり,\(a=\displaystyle \frac{1}{3},1\)のとき,重解をもつ.
\(D<0\)つまり,\(a<\displaystyle \frac{1}{3},a>1\)のとき,異なる2つの虚数解をもつ.
○解と係数の関係,因数分解
二次方程式\(ax^{2}+bx+c=0\)の2つの解を\(\alpha,\beta\)とすると,
\(ax^{2}+bx+c=a(x-\alpha)(x-\beta)\),\(\displaystyle \alpha+\beta=-\frac{b}{a}\),\(=\displaystyle \alpha\beta=\frac{c}{a}\)
例
\(x^{2}-4x+5=0\)の2つの解は,\(x=2\pm i\)
よって\(x^{2}-4x+3=(x-2+i)(x-2-i),\displaystyle \alpha+\beta=-\frac{-4}{1}=4,\alpha\beta=\frac{5}{1}=5\)
\(\alpha^{2}+\beta^{2}=(\alpha+\beta)^{2}-2\alpha\beta=4^{2}-2\cdot 5=6\)
\(\alpha^{3}+\beta^{3}=(\alpha+\beta)^{3}-3\alpha\beta(\alpha+\beta)=4^{3}-3\cdot 5\cdot 4=4\)
\(\alpha^{4}+\beta^{4}=(\alpha^{2}+\beta^{2})^{2}-2(\alpha\beta)^{2}=6^{2}-2\cdot 5^{2}=-14\)
※三次方程式\(ax^{3}+bx^{2}+cx+d=0\)の3つの解を\(\alpha,\beta,\gamma\)とすると,
\(\displaystyle \alpha+\beta+\gamma=-\frac{b}{a}\) \(\displaystyle \alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=\frac{c}{a}\) \(\displaystyle \alpha\beta\gamma=-\frac{d}{a}\)となる.
○実数解の符号
1,\(\alpha>0\)かつ\(\beta>0\) ⇔ \(\alpha+\beta gt;0\)かつ\(\alpha\beta>0\)
2,\(\alpha<0\)かつ\(\beta<0\) ⇔ \(\alpha+\beta<0\)かつ\(\alpha\beta>0\)
3,\(\alpha\)と\(\beta\)が異符号⇔\(\alpha\beta<0\)
上に\(D>0\)を追加すると次のようなことがいえる.
1,二次方程式 \(ax^{2}+bx+c=0\)が異なる2つの正の実数解をもつ ⇔ \(D>0\)かつ\(\alpha>0\)かつ\(\beta>0\) ⇔ \(D>0\)かつ\(\alpha+\beta>0\)かつ\(\alpha\beta>0\)
2,二次方程式 \(ax^{2}+bx+c=0\)が異なる2つの負の実数解をもつ ⇔ \(D>0\)かつ\(\alpha<0\)かつ\(\beta<0\) ⇔ \(D>0\)かつ\(\alpha+\beta<0\)かつ\(\alpha\beta>0\)
3,二次方程式 \(ax^{2}+bx+c=0\)が異符号の実数解をもつ ⇔ \(D>0\)かつ\(\alpha\beta<0\)
例
\(2x^{2}+4tx+t+3=0\)が異なる2つの正の解をもつとき定数\(t\)の値の範囲を求めよ.
\(D^{\prime}=(2t)^{2}-2(t+3)=2(2t^{2}-t-3)=2(2t-3)(t+1)\)
よって\(D^{\prime}>0⇔t<-1,t>\displaystyle \frac{3}{2}\)…①
次に2つの実数解\(\alpha,\beta\)がともに負になるには
\(\alpha+\beta=−2t>0\)…② \(\alpha\beta=\displaystyle \frac{t+3}{2}>0\)…③ ⇔ \(t<0,~t<−3\)
以上より共通する範囲である\(t<−3\)が答えとなる.
※二次関数的(グラフ)解き方
\(f(x)=2x^{2}+4tx+t+3\)とおく.
実数解をもつ条件は\(f(x)=2(x+t)^{2}-2t^{2}+t+3\)から,
最小値\(<0\) ⇔ \(-2t^{2}+t+3<0\)…①
また,2つの解が正であるためには
軸\(>0\) ⇔ \(−t>0\)…②
\(f(0)>0\) ⇔ \(t+3>0\)…③
以上から共通する範囲である\(t<−3\)が答えとなる.
○高次方程式(3次以上の方程式)
高次方程式を解くには
1,因数分解
1’,因数定理
の2つの方法がある.また2つの中には二次方程式の解の公式も入っているので,高次方程式を二次式以下に因数分解しないと解けたことにならない.
例
\(x^{3}=1\)の解は\((x-1)(x^{2}+x+1)=0\)となるので,\(x=1,\displaystyle \frac{-1\pm\sqrt{3}i}{2}\)となる.また虚数解のどちらかを\(\omega\)とおくと,次のような等式が成り立つ.
\(\omega^{2}+\omega+1=0\),\(\omega^{3}=1\)これは当たり前で,\(x^{2}+x+1=0\),\(x^{3}=1\)から解ωが得られるからである.
例
\(x^{3}-3x+2=0\)を解く.因数定理より,\(x=1\)を代入すると成り立つので,\((x−1)\)を因数にもつ.
ここで,\((x−1)(xの2次式)=0\)とおける.\((xの2次式)\)の求め方としては,方法として
1,多項式の割り算
2,係数を比べる
がある.ここではなれれば簡単な2,の方法を使う.
まず,\(x\)の2次式=\(x^{2}+ax+b\)と考えられるが,ここで,\((x-1)(x^{2}+ax+b)\)の展開を考える.
\(-1\cdot b=2\)から\(b=−2\)
次に\(x^{2}\)の係数について,\(a−1=0\).よって\(a=1\)
以上から\((x-1)(x^{2}+x-2)=(x-1)^{2}(x+2)=0\)
よって,\(x=1,−2\)
例題
\(x^{3}+ax^{2}+bx+5=0\)の1つの解が\(2−i\)であるとき,実数の定数\(a,b\)とほかの解を求めよ.
\(x=2−i\)を代入すると
\((2-i)^{3}+a(2-i)^{2}+b(2-i)+4=0\) ⇔ \((7+3a+2b)+(-11-4a-b)i=0\)
よって,\(a=−3,b=1\)
以上より,\(x^{3}-3x^{2}+x+5=0\)⇔\((x+1)(x^{2}-4x+5)=0\) ⇔ \(x=−1,2−i,2+i\)
よってほかの解は\(x=−1,2+i\)
※○二次方程式の解の公式と判別式の※にもあるが,共役な複素数を解に持つので,\(x=2+i\)が1つの解であることはすぐに出る.