小休止
コラム:別解
〇さまざまな解き方
問題によってさまざまな解き方というもの(別解)があります.これを知っているほど問題に対するアプローチが増えるので,解きやすくなります.よって問題を解くときは1つのやり方を試すのではなく,別解はないか?を常に考えてみてください.
例題
\(x+y=k\)のとき\(A=x^{2}+y^{2}\)の最小値を求めよ.
解1
二次関数的解き方
\(A=x^{2}+y^{2}=x^{2}+(k-x)^{2}\)\(=2x^{2}-2kx+k^{2}\)\(=\displaystyle 2\left(x-\frac{k}{2}\right)^{2}+\frac{k^{2}}{2}\)
よって答えは\(x=\displaystyle \frac{k}{2}\),\(\displaystyle y=\frac{k}{2}\)で最小値は\(\displaystyle \frac{k^{2}}{2}\)
解2
解と係数の関係
\(A=(x+y)^{2}-2xy=k^{2}-2xy\)
よって\(xy=\displaystyle \frac{1}{2}(k^{2}-A)\)
これで解と係数の関係より\(x,y\)は二次関数\(t^{2}-kt+\displaystyle \frac{1}{2}(k^{2}-A)=0\)の解となる.
\(f(t)=t^{2}-kt+\displaystyle \frac{1}{2}(k^{2}-A)\)\(=\displaystyle \left(t-\frac{k}{2}\right)^{2}+\frac{1}{4}(k^{2}-2A)\)
ここで\(A\)が最小値ということは\(\displaystyle \frac{1}{4}(k^{2}-2A)\)が最大値をもつということである.よって\(f(t)=0\)で\(\displaystyle \frac{1}{4}(k^{2}-2A)\)が最大値をもつときは,\(\displaystyle \frac{1}{4}(k^{2}-2A)=0\)のときである.
これより\(A=\displaystyle \frac{k^{2}}{2}\)となる.またこのとき,\(t=\displaystyle \frac{k}{2}\)であるので,\(x=\displaystyle \frac{k}{2}\),\(\displaystyle y=\frac{k}{2}\)となる.
解3
図形と方程式
\(x+y=k\)と\(A=x^{2}+y^{2}\)のグラフを描く.このとき,\(x,y\)は両方同じものでないといけない.よって交わっていればよい.これで交わるぎりぎりのところは接する所である.これはグラフを描くとわかるが,半径\(\sqrt{A}\)と切片\(k\)の関係は\(\sqrt{2}\sqrt{A}=k\)
これより,\(A=\displaystyle \frac{k^{2}}{2}\)となる.
解4
微分
まず,\(x\)で微分する.\(1+\displaystyle \frac{dy}{dx}=0\)(\(k\)は定数) \(2x+2y\displaystyle \frac{dy}{dx}=\frac{dA}{dx}\)(\(A\)は関数)
ここで\(A\)が最小値をとる時,\(x\)の範囲は考えられていない.よって端が最小値になることはないので,最小値は\(x\)の途中の場所で得られる.よって連続関数なので,最小値をとる時は\(\displaystyle \frac{dA}{dx}=0\)となる.よって,\(\displaystyle \frac{dy}{dx}=-\frac{x}{y}\)
これより,\(x=y\)となる.よって元の式から\(x=y=\displaystyle \frac{k}{2}\)となる.よって\(A=\displaystyle \frac{k^{2}}{2}\)となる.
解5
図形と方程式(距離)
原点と\(x+y=k\)の距離\(d\)は\(d=\displaystyle \frac{|-k|}{\sqrt{1^{2}+1^{2}}}\)\(=\displaystyle \frac{k}{\sqrt{2}}\)
これで\(A\)が最小となるのは\(\displaystyle \sqrt{A}=\frac{k}{\sqrt{2}}\)となる時である.
よって\(A=\displaystyle \frac{k^{2}}{2}\)が最小となる.
解6
ベクトル
\(\overrightarrow{X}=(x,y)\),\(\overrightarrow{B}=(1,1)\)とおくと,
\(x+y=\overrightarrow{X}\cdot\overrightarrow{B}\)\(=|\overrightarrow{X}||\overrightarrow{B}|\cos\theta\) ⇔ \(A=x^{2}+y^{2}\)\(=|\displaystyle \overrightarrow{X}|^{2}\)\(=\displaystyle \frac{(x+y)^{2}}{2\cos^{2}\theta}\geqq\frac{k^{2}}{2}\)
等号成立は\(\theta=0^{\circ}\)のときで,この時,\(x=y\)となるので,\(x=y=\displaystyle \frac{k}{2}\)となる.
このほかにも別解があるかもしれません.探してみてください.
このように解法はさまざまある.しっかりと頭を働かせてたくさん作ってください.